デルタ電子 家庭用蓄電池「SAVeR-H」シリーズの特長とは

デルタ電子は1971年に設立された台湾の電気メーカーで、業界でも高水準のエネルギー効率の高い電源製品を販売している会社で、太陽光発電用のパワコンディショナは世界で出荷されています。商品名の「SAVeR-H」には、ハイブリッド型のリチウム蓄電池が5.6kWhと11.2kWhの2タイプがあります。卒FITユーザーの方で自家消費を希望される方は10kWh以上の大容量の蓄電池が基準であるため、ここでは「SAVeR-H」のうちセイバーH12000ダブルバッテリーシステム11.2kWh(型式:ES6JB2)をご紹介します。

デルタ電子 家庭用蓄電池への参入選ばれた代理店と施工会社によってID管理を行い高い品質のサービスを提供

デルタ電子は家庭用では聞きなれない方が多いかと思いますが、産業用では地域の地形に応じて太陽光発電システムとそれに伴うパワコンディショナを分散して設置できる技術や、太陽光で発電した直流電流を交流電流への変換効率では、世界トップクラスの99.1%(最大変換効率)を実現するパワーコンディショナの高い性能が高く評価を受けています。

それらのパワコンディショナの高い技術を活用して、FITが終わる2019年問題を見据えて日本にもハイブリッド型の家庭用蓄電システムを販売開始しています。販売にあたっては、選ばれた代理店IDの取得会社のみに製品を卸すことに拘り、その代理店が施工会社に対して施工IDで管理するという仕組みで、販売から設置まで高い品質を保つためにID管理を徹底しています。

デルタ電子 家庭用蓄電池システム「SAVeR-H」の価格と特長蓄電池容量5.6kWhの2台置きで11.2kWhを実現し太陽光発電を最大限引き出す

「SAVeR-H」シリーズは、セイバーH6000シングルバッテリーシステム5.6kWh(型式:ES6JB1)を2台設置することで、セイバーH12000ダブルバッテリーシステム11.2kWh(型式:ES6JB2)を実現しています。
価格については、オープン価格となってはいますが、販売実績の情報を探してみると、蓄電システムの本体価格は160~210万円となっているようです。ここに一般的な工事費を30万円とした場合、190~240万円が相場といえるでしょう。近しい蓄電容量11.8kWhのスマートソーラーのハイブリッド型では、価格が1,153,000円となるため、似た蓄電容量でも価格が抑えられているメーカーもあるため要チェックです。
その他、太陽光発電を最大限に引き出す太陽光発電と蓄電池用のハイブリッド型のパワコンディショナの性能や屋外設置に必要な堅牢な機能があります。

特長のポイント

ハイブリッド型のパワコンディショナには、太陽光パネルが複数にわかれた屋根に設置されているような寄棟タイプでも3回路の独立した入力回路があるため、それぞれの太陽光発電の電力を追尾することができます。
また、アルミニウムを金型内に圧入し、瞬時に成形する鋳造品となる方法で蓄電池の外側を覆っているため、完全密閉構造となり保護等級を示すIP65と高い防水防塵性が特長です。

機能1:太陽光入力回路数は3つで最大入力電流は11A

  • 3回路の独立した太陽光電池からの入力回路があるのと、低電圧でも反応するため早朝の少ない光でも起動します。異なる屋根面に設置された太陽光発電の電力を最大11Aまで追尾することもできるため、電力を効率よく取り出すことができます。

機能2:保護等級のIP65で高い防塵・防水設計

  • 金型内に圧入し、瞬時に成形する鋳造品となるアルミダイキャストによって、完全密閉構造となっているため、保護等級を示すIP65と高い防塵・防水設計となっています。
  • 機能3:自家消費を優先するモードと売電を優先するモードの2つ

    • 昼間、太陽光発電による余剰電力を蓄電池に充電し、発電量が少ない時間帯に使用する自家消費優先モード。また、昼間、太陽光発電による余剰電力は充電し、蓄電池の残量がゼロになる時間帯の安い深夜電力を蓄電池に充電し翌朝の使用に備える売電優先モード。

システム構成機器

品名 形式 設置について
蓄電池ユニット BX_6.0 屋内・屋外
ハイブリッドパワーコンディショナ E6J 屋内・屋外
パワーモニター PPM R4J_101 屋内壁掛け、屋内卓上置
計測・通信ユニット PPM P1_B5 壁面

デルタ電子 家庭用蓄電池システム「SAVeR-H」のメリット・デメリット太陽光発電からの電力を最大化する一方で停電時機能は物足りない

太陽光発電からの電力を取り込む回路が3回路といった入力回路数が多い点や直流のままで蓄電池に充電できる点は高効率であるためメリットですが、停電時の機能が物足りないのと蓄電システムの本体価格は160~210万円と幅があるため複数の販売店で見積もりをつることをお勧めします。

長所

太陽光発電からの電力を取り込む回路が3回路あり様々な屋根に対応できるため、方位が異なる複数の屋根に太陽光パネルを設置されている家庭にもフレキシブルに対応できます。また、太陽光パネルから発電された直流電力をそのまま蓄電池に充電することができるため、変換ロスが少なくなる点が優れています。

短所

一方で停電時の機能は200Vの高い電圧も使用できますが、一部のコンセントしか利用できない特定負荷である点と、蓄電容量を11.2kWhにするには蓄電池ユニット5.6kWhを2台設置しなくてはいけない点が場所もとるためデメリットでしょう。
相場では蓄電システムの本体価格は160~210万円と幅があるのと、そこに施工工事費が追加となるため、複数の販売店で本体価格と施工工事費の見積もりをとり比較することも大切です。

製品の仕様セイバーH12000ダブルバッテリーシステム11.2kWh(型式:ES6JB2)

型式 ES6JB2
蓄電容量(kWh) 11.2
停電時機能①
電気供給エリア
特定負荷
定価(本体価格のみ) オープン価格
初期実効容量(kWh) 8.5
停電時機能②
200V機器使用
可能
停電時機能③
自立運転時出力
3.0kW
電力変換効率 96%
クラウド見守りサービス なし
AIによる最適制御 なし
気象警報連動サービス なし
製品保証期間 10年
災害補償 なし
寸法 蓄電池ユニット:W552×H596×D200mm
ハイブリッドパワコンディショナ:W510×H448×D177mm
パワーモニター:W190×H120×D32mm
計測・通信ユニット:W75.3×H93×D66.5mm
設置場所 蓄電池とハイブリッドパワコンディショナともに屋内・屋外設置、パワーモニターと計測・通信ユニットは屋内設置
設置可能範囲 直接塩水のかからない場所
重量 蓄電池ユニット:75kg
ハイブリッドパワコンディショナ:27kg
パワーモニター:440g
計測・通信ユニット:188g
冷却方式 自然空冷
使用環境温度範囲 -10℃~45℃


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